2023年1月の段階で累計発行部数3100万部越えの小山宙哉さんの大ヒット漫画「宇宙兄弟」
一般の日本人として初めてISSに滞在した、前澤友作さんのバイブルとしても話題になった本作。
「タイトルは聞いたことあるけど、まだ読んだことがない…」
という方も案外多いのではないでしょうか。
しかしそれは本当にもったいない!
「人生の教科書」とも言えるほど、学びに溢れ、胸を打つ言葉やストーリーに触れられるのが「宇宙兄弟」の大きな魅力です。
ぼく自身10回以上は読み直しているほどで、「人生で一度は読んでほしい…」と心から思えるような作品です。
そこで今回は、そんな「宇宙兄弟」の魅力と名言をまとめてご紹介していきたいと思います!
- 人生の夢がある、または探している
- 感動できる作品を探している
- 学びに溢れた「宇宙兄弟」の名言に触れたい
そんな方にぜひチェックしていただきたい内容です。
それでは早速いきましょう!
- 「宇宙兄弟」のあらすじ
- 「宇宙兄弟」の魅力
- 「宇宙兄弟」の名言
- 「今のあなたにとって…一番金ピカなことは何?」
- 「もし諦め切れるんなら、そんなもん夢じゃねえ」
- 「悩むならなってから悩みなさい」
- 「私の夢は年をとっていない」
- 「どこにも載っていないもう半分を知るには、自分で考え出すか、経験するしかない」
- 迷った時はね「どっちが正しい」なんて考えちゃダメよ。 …「どっちが楽しいか」で決めなさい
- 「そうだな、世の中には“絶対“はないかもな。でもダイジョブ、俺ん中にあるから」
- 「空」は誰のもんでもない。だが「人生」は自分のもんだ。人生はコントロールが効く
- 「“できるようになりたいこと”…ならどうよ?」
- 「1位と最下位との差なんて大したことねーんだよ。ゴールすることとしないことの差に比べりゃ」
- 「本気の失敗には価値がある」
- 「俺の敵は、だいたい俺です」
- 「人生は短いんだ、テンションの上がらねえことにパワー使ってる場合じゃねえ」
- 「It’s a piece of cake」
- 「考えるのをやめたさ」
- 「個人の願いが集まって・・“みんなの夢”って呼べるようになったらそれはきっと叶うわ」
- 「使える脳みそは全部使っとけ」
- 「誰かに”生きる勇気”を与えるために生きてるのよ」
- 「2人以上が同じことを褒めてくれたなら、それは間違いなくお前の真実だ。信じていいんだ」
- まとめ
「宇宙兄弟」のあらすじ
兄は、優秀だが自分の能力を信じられず、ネガティブ思考に陥りがちな青年・ムッタ。
ムッタは失業という挫折のさなか、幼い頃に弟と誓い合った夢を取り戻し、
「宇宙飛行士になる」という夢をすでに叶えていた弟・ヒビトの後を追い始める。
弟の背を追う形で、数々の困難を乗り越えて、宇宙飛行士になったムッタ。ヒビトは日本人初のムーンウォーカーになるも、宇宙飛行士になってからはじめての大きな挫折を経験し兄をはじめとする周囲の人に支えられて、必死に乗り越える。
「俺らは生きて、二人で月面に立とうぜ」
兄は先に行く弟に導かれ、弟が立ち止まった時には兄が優しく背中を押し、二人は「夢の続き」に向かって走り続ける。(引用:「宇宙兄弟」公式サイト)
「宇宙兄弟」の魅力
「夢を追う大切さ」を感じられる
主人公のムッタや弟のムッタはもちろん、登場人物がそれぞれの夢に向かってまっすぐ進んでいく姿がとても印象的です。
周りからの目や現実との折り合い、他者からの批判を乗り越えながら、自分の夢を追いかけ、努力していく姿からはとても勇気をもらえます。
私たちは自分の本心よりも世間体や安定を重視してしまい、子ども心に感じた「ワクワク」から目を背けて生きてしまいがち。
「宇宙兄弟」を読むと、そんな自分を見つめ直し「人生本当にこのままでいいのか?」と考えさせられ、自分に正直に生きる力をもらうことができます。
夢を叶える姿
そして苦しい時間や困難を乗り越え、登場人物のそれぞれが「夢」を叶えていく姿には胸を打たれずにはいられません。
自分の思いにまっすぐに、たとえ周りから認められなくても、懸命に努力し続けた姿を見ているからこそ、それぞれが自らの夢を叶えていく様子に心動かされるんですよね…
そんな彼らの姿を見て「自分もがんばろう!」と背中を押してもらえ、前に進み続ける勇気を与えてくれるのが「宇宙兄弟」という作品。
辛い時や挫けそうな時に何度でも読み返したくなるような魅力がそにはあります。
“兄弟”の絆
「あなたはお兄ちゃんを引っ張っていく程の力がある。あなたがいつもムッタの前にいて先へ進み続けていれば、ムッタはあなたに引っ張られて前進出来るわ。もしもあなたが止まってしまったら その時はきっと 後ろからムッタがあなたの背中を押してくれる。あなたたちはきっとそんな素敵な兄弟になる」
作中のシャロンのこの言葉通り、ムッタとヒビトの互いに時には引っ張り合い、時には支え合う姿がとても印象的です。
弟に遅れながらも宇宙飛行士を目指すムッタ、パニック障害という困難を乗り越えて再び宇宙へ戻ろうとするヒビト。
その随所でお互いがお互いを支え合い、前に進んで行く姿がたまらなく良いんですよね…
「こんな兄弟関係、ひいては人間関係を築きながらながら生きていければいいなあ」
と思わず憧れずにはいられないような理想的な兄弟像がそこにはあります。
人間同士の繋がり
ムッタとヒビトの兄弟以外にも、大切な人との絆やグループにおけるチームワークを感じられるのも「宇宙兄弟」の魅力的な点。
ムッタとシャロンやせりかさんとその父、新田とその弟など「2人」の間の強い繋がりやその人の為に一生懸命がんばる姿がとても印象的です。
また、はじめはバラバラだった問題児だらけの「ジョーカーズ」がこの上ないチームワークを築いていく様子や
月に取り残されたムッタのため、JAXAの社員や宇宙飛行士を含めた地球の仲間たちが懸命に力を合わせる様子も胸を打ちます。
そんな中で、生きていく上で必要不可欠な「人間同士の繋がり」を感じ、熱い気持ちになったり、感動することができるのも「宇宙兄弟」の大きな魅力です。
独特なセンスの笑い
超良質なヒューマンドラマでありながら、所々で思わず吹き出してしまうような面白い部分もあるのが「宇宙兄弟」の魅力の1つだったりもします笑
ムッタが聞いているラジオやローリーのTシャツネタなどは毎回クスッとなってしまうんですよね…笑
真面目なシーンや感動できるシーンの裏にある、こうしたおもしろ要素がどこか「メリハリ」を生み出し、「宇宙兄弟」を独特の魅力ある作品にしているのではないかと思います。
たくさんの「学び」を得られる
「宇宙兄弟」では、宇宙飛行士や宇宙開発に関する知識はもちろんのこと、ビジネス書や自己啓発書で得られるような「学び」を得ることができるのも魅力的。
後悔しないような良い人生を送る上で大切なことや仕事や人間関係で役立つ考え方、日常の当たり前を少し違った角度から見られようになる教えなど、
それらは実にさまざまです。
以下ではそんな「宇宙兄弟」に登場する「名言」を紹介させていただきたいと思います。
それでは早速いきましょう!
「宇宙兄弟」の名言
「今のあなたにとって…一番金ピカなことは何?」
今さら宇宙飛行士を目指すことに後ろ向きなムッタに対して、シャロンがかけた一言。
この言葉を機にかつての純粋な気持ちを思い出し、夢に向かって進もうとするムッタの姿が印象的です。
それに伴う困難や現実的な問題はひとまず置いておき、自分の素直な気持ちに耳を傾けることの大切さを教えてくれるような言葉です。
「もし諦め切れるんなら、そんなもん夢じゃねえ」
宇宙飛行士を目指すことにイマイチ本気になれないムッタに対して、ヒビトが放った一言。
すでに「宇宙飛行士になる」という自分の夢を叶えたヒビトが言うからこそ響き、説得力があるんですよね…
夢を追う中でどうしても打ちのめされそうになった時に、何度でも確認したいような言葉です。
「悩むならなってから悩みなさい」
周りと比べて宇宙飛行士になる動機に自信が持てないムッタに対して、シャロンがかけた一言。
私たちはやる前からいろいろなことを心配してしまい、何もすることができないということが往々にしてあります。
そんな不安を抱えるくらいなら「まずやってみよう」の精神で行動することが大事だったりします。
そんな行動の大切さを教えてくれるような言葉です。
「私の夢は年をとっていない」
宇宙飛行士試験最年長の福田さんの言葉。
周りから何と言われようと、若い頃に抱いた宇宙への熱い思いを何十年間も持ち続ける姿がとても印象的です。
夢を叶えることに時間制限は基本的にはありません。
そのことを気づかせてくれ、夢を追いかけるのに年齢は関係ないということを改めて感じさせてくれるような言葉です。
「どこにも載っていないもう半分を知るには、自分で考え出すか、経験するしかない」
宇宙飛行士選抜試験の中で課題のパズルをしながら、ケンジが言った言葉。
本で読んだり、誰かから聞いたりして知った気になっているようなことでも、実際に経験してみると「イメージと全然違った!」なんてことはよくあります。
「実体験に勝る学びなし」とも言うように、知識と経験の間にはとてつもない距離があります。
そのことを再確認させられると同時に、何事も情報ありきで頭でっかちになってしまうのではなく、実際にやってみて「自分ごと」としてそれらを自らの内に落とし込むことの大切さを感じられるような言葉です。
迷った時はね「どっちが正しい」なんて考えちゃダメよ。 …「どっちが楽しいか」で決めなさい
幼い日のムッタにシャロンがかけてくれた言葉。
私たちは何か選択に迷った時、論理や世間体などを重視してしまいがちです。
もちろんこれが悪いというわけではないのですが、この際に忘れ去られてしまいがちなのが「自らの本心」です。
そうした「正しさ」よりも、純粋な「楽しさ」に従った方が、結果として良い方向へと進むことができるということを教えてくれます。
こちらも人生において道に迷いそうになった時に何度でも確認したいような言葉です。
「そうだな、世の中には“絶対“はないかもな。でもダイジョブ、俺ん中にあるから」
夢である宇宙飛行士を目指すことに冷ややかな態度のムッタに対して、ヒビトが放った一言。
ヒビトのとてもポジティブで強気な面がめちゃくちゃ感じられるんですよね。
自らの夢を叶えるという意思の強さの大切さを感じさせてくれるような言葉です。
かっこいい…笑
「空」は誰のもんでもない。だが「人生」は自分のもんだ。人生はコントロールが効く
ヒビトの打ち上げ成功後、ヤン爺がムッタに言った言葉。
空が自分にはどうしようもない一方で、自分の人生は自分のがんばり次第でどうとでもすることができます。
「結局人生は自分次第」
ということを、いい意味で捉えることができるような言葉です。
「“できるようになりたいこと”…ならどうよ?」
「将来の夢がない」と悩む妹に、北村さんがかけた一言。
「夢」と聞くと、何か立派なことを掲げなければいけないと構えてしまいがちですが、実は案外もっと気楽に考えてみたら見つかるということもあるものです。
「将来の夢」に対するある種の“神聖さ”のようなものを取り払ってくれます。
「自分は何がしたいんだろう」と思った時に読み返したい言葉です。
「1位と最下位との差なんて大したことねーんだよ。ゴールすることとしないことの差に比べりゃ」
訓練中に体調不良になってしまったムッタの言葉。
この言葉に勇気付けられたという方も多いのではないでしょうか。
世の中は結果はもちろん大切ですが、それ以上にそれまでの過程や自分がどう思えているかということが大事だったりします。
そんなことに気づかせてくれ、たとえ苦しくても行動する勇気をくれるような言葉です。
「本気の失敗には価値がある」
リックとムッタの「失敗」に対する考え方が出ている一言。
普通「失敗」と聞くと、あまり良いイメージを持てませんが、本気でやった末の失敗ならば、そこからは必ず何かしら次に活かすことができるものを得ることができます。
そう考えると失敗をネガティブに捉えるのでなく、前向きに考えることが可能になります。
そんな「失敗」への捉え方を変えてくれる力を持つような言葉です。
「俺の敵は、だいたい俺です」
ビンスに「あなたの敵」を聞かれた時に、ムッタが答えた一言。
いざ夢や目標を掲げても、言い訳をしてサボったり、何かと理由を付けて目を背けるという選択をしてしまうのは、いつも自分です。
自分が夢を追いかけ、叶える張本人でありながら、それから諦めてしまうのも自分。
そんな事実に改めて気づかせてくれるような言葉です。
「人生は短いんだ、テンションの上がらねえことにパワー使ってる場合じゃねえ」
幼い頃からのピコの口癖。
過去に大きな後悔をした経験がある彼がいうからこそ、響く言葉です。
人生は長いようでいて、目的もなく過ごすとあっという間に終わってしまうもの。
「そんな人生だからこそ、自分の心からやりたいことやパワーを費やす価値があると思えることに時間をかけることが大切だ」
ということを再確認させてくれ、時間への意識の大切さや今やっていることへの本気度を問う姿勢の重要性を教えてくれるような言葉です。
「It’s a piece of cake」
意訳すると「楽勝だよ」という意味のフレーズですが、この言葉が作中でとても重要な言葉になっています。
このワンフレーズがムッタとシャロンの繋がりを語る上で、外すことができない言葉なんですよね…
どんな困難に対した時でも打ちひしがれず、悠々自適にラクラクこなしていく姿勢を身につけるためにも、「心の片隅に」留めておきたい言葉です。
「考えるのをやめたさ」
訓練に集中しきれていないムッタに、アンディがかけた言葉。
一見、諦めを感じさせるような言葉ですが、実はとても前向きな意味がこもっています。
先のことが不安で動けなくなりそうな時でも、結局ほ「今」を積み重ねていくしか道はありません。
その事実を踏まえた上で、将来が不安な時でも目の前にことに集中し、行動し続けていくことの大切さを感じられるような言葉です。
「個人の願いが集まって・・“みんなの夢”って呼べるようになったらそれはきっと叶うわ」
「シャロン月面望遠鏡」の実現が見えてきた際の、シャロンの一言。
「夢」と聞くと、
「お金持ちになりたい」「いい車に乗りたい」など、個人的な1人の夢をイメージしていまいがちですが、
本当に叶う夢というのは、自分の願いであると同時に他者の願いであるという場合が多いです。
大勢の人の思いが乗っているからこそ、夢は実現へと近づいていきます。
「夢」というものを、一般的なものとはまた違った角度から見せてくれるような力がある言葉です。
「使える脳みそは全部使っとけ」
ゲイツに無理難題を突きつけられ悩むムッタに、ピコがかけた一言。
困難にぶち当たった時に自分一人で抱え込んで考え込んでしまって八方塞がりになってしまうという方も多いはず。
そんな時には自分の外に助けを求めることで活路が開けるということが往々にしてあります。
自分一人でどうしようもない時は、周りの人たちの頭や協力を仰ぐことの大切さに改めて気づかせてくれるような言葉です。
「誰かに”生きる勇気”を与えるために生きてるのよ」
幼いムッタに「なぜ人は生きるのか」と子供だからこその率直かつ本質的なことを質問された際に、シャロンが答えた言葉。
この言葉だけ見るとなんだか綺麗ごとっぽくも聞こえますが、今生きる勇気を失いかけているシャロンが言ったからこそ胸に響き、説得力が感じられるんですよね…
結局人は一人で生きていくことは難しく、誰かに支えられ、かつ誰かに貢献しながらでないと生きていけない存在。
ふと「自分はなぜ生きているんだろう」と思った時に何度でも振り返りたくなるような言葉です。
「2人以上が同じことを褒めてくれたなら、それは間違いなくお前の真実だ。信じていいんだ」
自分の長所が見つけられないアンディに対し、ハガードがかけてくれた言葉。
自分では何とも思っていないことも、近くにいる人から見たら、それが長所であるということは往々にしてあります。
しかもそれが「同じことを2人以上から」ならなおさらです。
「自分の良さは案外簡単に見つけることができるし、それは間違いないものだ」
とどこか救ってくれるような力があるため、「自分」に自信を持てなくなった時に再確認したいような言葉です。
まとめ
今回は「宇宙兄弟」の魅力と名言を紹介させていただきました!
ストーリー自体が面白いのはもちろん、多くの学びがあり、心に響く言葉に出会える「宇宙兄弟」
今回紹介させていただいた魅力や言葉以外にもぜひとも味わっていただきたい部分がたくさんあるので、
まだ読んだことがないという方はぜひ一度読んでいただきたいです…
(なんなら初見で読めるのが羨ましいまであります笑)
後悔はさせません。
この記事が、皆さんが「宇宙兄弟」の良さを知り、実際に読んで心動かされる体験をするきっかけとなれば幸いです!