哲学的な歌詞
米津さんの楽曲を聴いていると、まるで哲学者を思わせるような歌詞に驚かされることも多いです。
人間の本質や抽象的な概念を感じさせ、こっちまで考えさせられてしまうこともしばしば。
これも彼が日頃から習慣的にとても深い思考を重ねていることが可能にしていることのように感じられます。
以下ではそんな楽曲を見ていきましょう。
vivi
米津さんの曲の中でもとりわけ解釈が難しいとされる一曲「vivi」
他者に自分を伝えることの難しさがビビとぼくの物語にのせて歌われます。
人は本当の意味で分かり合うということのとてつもない難しさを感じされられるような歌詞が印象的です。
ドーナツホール
「存在」というものについて考えさせられる一曲「ドーナツホール」
他者の記憶が存在しているということは、何をもってそれを証明することができるのか。
極めて哲学的な要素を含んでおり、考えれば考えるほど分からなくなっていくような、けど面白さを感じることができるような歌詞が魅力的です。
キリスト教の世界観
米津さんの楽曲の中にはどこかキリスト教の世界観が見え隠れします。
キリスト教の主要人物が登場したり、聖書の一節が引用されているということがしばしば。
こうした要素も彼の作品の世界観により深みを持たせているのではないかと思います。
以下の楽曲以外だと「amen」や「懺悔の街」なんかでもキリスト教っぽさを感じることができます。
サンタマリア
シンプルなメロディーの中に響く米津さんの美しい歌声が印象的な一曲です。
歌詞が抽象的で、いろいろな解釈をできるのが面白い曲でもあります。
関連:【前へ進むことを肯定してくれる曲】「サンタマリア」の歌詞を解釈【米津玄師】
Neon Sign
すれ違い次第に離れていく二人の様子が歌われている一曲。
歌詞の中では旧約聖書に出てくる「バベルの塔」や「塩の柱」が使われているのが印象的。
これらの表現が二人の関係を表すのにうまく利用され、楽曲をより味わい深いものにしています。
子供にも届くような音楽
哲学や宗教性を感じさせるような難しさが垣間見えると思ったら、小さな子でも口ずさんでしまうような童謡のような優しい世界観をも生み出してしまうのが米津さんのすごい所。
子供でも聞いていて楽しくなるようなポップでキャッチーな曲調が印象的な曲も存在します。
ここでは宮崎駿さんの作品に影響を受けたのだとか。
やはり彼の表現の幅広さに驚かされます…
パプリカ

「〈NHK〉2020応援ソングプロジェクト」の応援ソングとして書き下ろされた一曲。
あちこちで子供達がこの曲に合わせて踊っている様子が話題になりましたよね。
かいじゅうのマーチ
ファンの中でも人気がある楽曲。
包み込んでくれるような優しい世界観が魅力的です。
王道ロック
そして米津さんはバチバチにかっこいい王道のロックサウンドまでも使いこなします。
ギター、ベース、ドラムを中心とした正統派バンドのパフォーマンスを思わせる、聴いていて熱くなれるような音がそこにはあります。
これらの楽曲はライブ本番で盛り上がるものばかり。
この何でもありで表現の底知れないとてつもない幅広さが間違いなく彼の凄さの一つです。
ピースサイン
TEENAGE RIOT
KICK BACK
中毒性の高いサウンド
彼の楽曲では、他では聞くことができないような音を楽しむことができます。
「ネット音楽」の第一人者としても名高い米津さん。「DTM」と呼ばれる作り方を活かした彼の楽曲はとても独特です。
聴けば彼の作った音楽だとわかってしまうほどの異様な中毒性と独自性があります。音の「密度」がとてつもないという印象。
これは一度聴いてもらったほうが早いと思うので、以下にその魅力を味わえるものを貼っておきます。イヤホン必須です笑
ゴーゴー幽霊船
MAD HEAD LOVE
春雷
まとめ
今回は、米津玄師さんの魅力と凄さを紹介してきました!
彼が作り出す楽曲は時に繊細に、時に力強く、聴く人の心を動かします。
何回も聴いて深掘れば深掘るほど、その味わいや面白みが増していくのも凄いところ。
他には型にはまらない曲構成やなども特徴の一つでしょう。
そんな圧倒的な作詞作曲能力や高い歌唱力に加え、イラストや映像制作にダンスまでこなす才能の豊かさ。
まさに「表現者」になるべくして生まれてきたような存在です。
そこからは現代日本の総合芸術を見せられているような感覚にすらなります。
彼の音楽は僕自身もそうだったように、これからも多くの人々に影響を与えていくのでしょう。
今後の活動にも目が離せません…
この記事が、皆さんが米津玄師さんの魅力を知り、彼の生み出す音楽に心動かされるきっかけとなれば幸いです!